自己破産をしたら失うものは?

自己破産をしたら失うものは?

「自己破産と家財道具」についてお話をいたします。

 

自己破産をするといった時に債権者がどやどやと押しかけてきて家財道具を全部差し押さえて持って行ってしまうんじゃないか、といったことを心配される方も多くいます。しかしながら、自己破産をしたからといって日常的な家財道具が全部債権者に取られてしまうといったことではありません。

 

まして債権者が個別に強制執行をして家財道具を持っていくといったことはありません。そもそも債権者が強制執行するためには判決等の債務名義と言われている書類が必要です。

 

ですから2,3日で差し押さえをするなどということはできません。また、破産手続きを取りますと差し押さえというのは全て禁止をされます。

 

破産管財人が、破産裁判所が全ての財産を管理するということになりますので、個別の債権者の強制執行というのは禁止されるからです。また家財道具というのはそもそも差し押さえの対象にはなりません。

 

日常に必要な衣類、ベッド、洗濯機等の家財道具は差し押さえが禁止されているからです。もっともたとえば、テレビと言いましても非常に高価な高いテレビであったりすれば、それは通常の家財道具とは違って差し押さえの対象となるということもあり得るかと思いますが、現実問題として、そういった少し高価なテレビであっても破産手続きの中でそれを換価しなさいということはあまりないことです。

 

破産を申し立てたからといって裁判所の職員が家にどんな財産があるかというのを見に来るわけではないからです。家財道具という抽象的な中で全て処理されてしまいますので、あまり自分の身の回りの物が取られるといったことは心配する必要はないかと思います。

 

また、給料の差し押さえというのも破産手続きが開始しますと禁止されます。ですから破産をすると債権者がいっぱい押し寄せてきて財産を取られてしまうなどと考えるかもしれませんが、むしろ事情は逆で破産申し立てをしますと、債権者はおとなしくしていなければいけないということで、強制執行、給与の差し押さえ等もできなくなるというのが実際のところです。

 

ですから借金が返せないという時には、自分で債権者が押し寄せてくるというようなイメージを持つことなく速やかに弁護士に相談をして、破産手続きなり債務整理の手続きを取っていくといったことが重要になろうかと思います。これから破産をするという時には不必要な情報に振り回されず、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

 

 

破産と生命保険

「自己破産と生命保険」ということについてお話をいたします。自己破産をする者が生命保険に入ってる場合にはどのような取り扱いがされるでしょうか?生命保険と言いましてもいろんなタイプのものがあります。まず掛け捨ての生命保険の場合、この場合には単に掛け金を毎月支払っているだけで財産として蓄積はされません。

 

ですからこのような場合には特に生命保険に入ってるということが破産手続きの中で何らかの形で考慮されるということはありません。ところが、積み立て式の生命保険、解約した場合に解約返戻金がある生命保険の場合には、破産手続きの中でその解約返戻金が財産とみなされます。

 

この返戻金の額が20万円を超えない場合には裁判所は一律に自由財産の範囲ということで、その生命保険を解約するというようなことは致しません。破産者がそのまま保険に入っていることができます。しかしながら、解約返戻金が20万を超えるということになりますと、それだけの財産を持っているとみなされることになります。

 

そのため破産管財人が付いて生命保険を解約して現金化してという手続きをするということになります。

 

もっとも、生命保険が入院等の特約が付いておりまして、この保険を使わないと入院ができないというような場合には、その保険を維持したいということで裁判所に特別に自由財産の範囲を拡張をしてもらうといったことも考えられます。

 

またその生命保険について、実は掛け金を払ってきているのは自分ではなくて自分の親だった、親が自分の名義で払っているに過ぎないといった場合において、そのことがきちんと立証できる場合には裁判所はその解約返戻金は親の財産とみなして、破産手続きの中では処理をしないということも考えられます。

 

破産の際、生命保険についてはこのような複雑な問題がありますのでぜひ一度弁護士にご相談ください。